コロナによるこどもへの精神的ダメージを予測するメタアナリシス
来年度学校開かないってよ…
3月半ばから外出禁止になり、閉校。その後規制はだんだん緩くなり、今月はお店も開き始めていました。でもウチは週2回の自転車プレイデート以外は子供を他人と接触させていませんでした。
日本も第二波がきているようですが、アメリカでは日々記録的なコロナウイルス感染者増加を見せています。ついにウチの学区も来年度(来月から)の閉校を決めました… お店も全部閉まり、逆戻りです。
コロナはそりゃあこわいですよ。子供はかかりにくい・重症化しにくいといえども、全身に炎症が起きる重篤な症候群(MIS-C)になる可能性だってゼロではないし、子供がかかったら親もかかるし仕事にも多大な影響があるわけだし…
でも子どものことを第一に考えると、私は開校してほしかったです。
今まで4ヶ月、うちの子たちは幸いおだやかに過ごしていたけれど、
刺激に飢えていて、
配達のおじさんが来るたびに大騒ぎで窓にかじりついて見送る
友達とのかかわりかた忘れちゃったのか、
プレイデートで一言も発しない息子
このまま家に閉じこもっていたら、例えば一年後、子供たちはナマの他人を見てどのような反応をするのだろうか。子供たちが社会と関わらなくなるとどうなってしまうのか、コロナのような状況は歴史上なかったのだから誰も知らない。ただ、この状況が子供の成長になんらかの影響を与えることは明らかだ。
社会との接触をしないと子供の心はどうなるのか?論文があるか調べた
「社会的孤立が子供の精神に及ぼす影響」についての論文をあさっていたら、メタアナリシスを見つけました。
メタアナリシスとは簡単にいうと、過去の似たような論文を集めて”まとめ”を書くこと。世の中にはあやしい論文もうじゃうじゃあるわけで、一つの研究から結論を急ぐのは賢明ではない。メタアナリシスは明らかに正当性の低い論文を排除してくれるし、たくさんの論文を集めてデータが無数に増える。つまりメタアナリシスは信頼できる!
4531個の論文からのメタアナリシスによると:
- 社会的孤立を感じている子供はうつ病になりやすい
- 社会的孤立を感じている子供は将来的にもうつ病になりやすい(最長9年後まで影響がある)
- 社会的孤立を感じている子供は不安症、特に社会と関わるのが不安になりやすい
- どれだけ強い孤立を感じているか、よりもどれだけの期間孤立を感じているかがリスクを上げる。
- 年齢が上がるほど精神病のリスクが顕著に上がる。5歳くらいがグレーゾーンで、それより大きいとエビデンスが強まる
- 女の子の方が精神を病むリスクが高い
更にウイルス感染などを理由に隔離された子供については、
コロナを一番先に経験した中国では、3〜18歳の子供に問題行動が出ているそうです。中国は隔離も徹底していましたし、生活も激変したと思うので子供の心への影響は大きかったでしょうね。
じゃあ我が子にはどう接したらいいか考えた
- うちの子たちは0、3、6歳なので、一番影響が大きいであろう長男を特に気にかけよう。
- 子どもたちに異変がないかよく見ていよう。
- 社会的孤立は「みんなと比べて自分が違う」ことにより強く感じるので、「コロナでみんな同じようにツラい中がんばっている」と子供が理解する必要がある。
- 可能な限り友達とナマで関わらせる。自転車プレイデートは続けよう。
- 今の時代、ナマで会わなくてもいろいろツールがあるのはありがたい。息子が家族以外にも所属できる場があるように、オンラインでも友達とつながったり、新しい興味を広げるためにできることを探さなくては。
- 子供たちになるべくストレスが”感染“しないように自分もストレス解消しよう。