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赤ちゃんはしつけ可能か?叱っていいの?

 こんにちは。日本から10年以上前に持ってきたコタツに入りながら今日もアメリカでブログを書いております。

 

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さて、赤ちゃんって何ヶ月くらいからしつけが可能なんでしょうか?乳児の発達と我が子たちの観察から考えてみました。

生後9ヶ月ころからの変化

赤ちゃんは生後9ヶ月頃から、ある劇的な変化があります。それは、

ママの顔色をうかがうようになるということです。

これは悪い意味ではなく、危険/安全の判断をママの顔を見て確認しているのです。

例えば私は小児科医なので赤ちゃんの健診をよく行うのですが、この頃の赤ちゃん、私が近寄って心臓の音を聴いたりしようとすると、とっさにママの方を振り返って確認することがあります。

まるで、「ちょっと、このヒトいきなり近寄ってきたけどホントに大丈夫!?」と言わんばかりです。

ママがその時ニコニコして私と話していたりすると、赤ちゃんは落ち着くことが多いです。もちろん、ママがこの時だまって悲しそうな顔をしていたら赤ちゃんは泣き出すでしょう。

このように、赤ちゃんはママの表情にたいへん敏感になってきます。そうやって世の中のことを学んでいくのです。

同時に赤ちゃんは、ママがなにがイヤかもわかるようになります。

叱ったら大泣きするように

末っ子ちゃんが生後10ヶ月ころのこと。離乳食の好き嫌いが増えてきました。そしてある日、キライな食べ物を床にペチっと投げたのです!

それを見た瞬間、思わず「えぇぇぇーーーっ!それしないでぇー!!!」と大きな声が出ました。

すると、末っ子ちゃん、投げた手もそのままに、目をうるませはじめ、大粒のナミダをぽろぽろこぼし、顔を真っ赤にして懺悔するかのようにむせび泣き始めたのです…!

初めての反応にこっちもびっくりするやらかわいいやらで思わず「いいよいいよ、やってほしくなかっただけなの、大丈夫よ」と慰めてしまいました。

お母さんに叱られて悲しい、という感情が生まれたのはこの時が初めてでした。(上の子たちもここまで劇的ではなかったですが似たような反応はありました)

声のトーンや表情でやってほしくないことを伝える

「ティッシュを延々とひっぱり続ける赤ちゃん」の写真[モデル:Lisa]

この時から、末っ子ちゃんはしつけ可能になりました。

食べ物を下に投げるたびに、ペンで人をぶさぶさ刺すたびに、髪の毛を思いっきり引っぱるたびに、オムツ替えのとき逃げ出そうとするたびに(しかもウンチ)、「ノー」とか「やめて」などと伝えると、何度か注意した後に理解してやらなくなります。すぐ忘れちゃうのでリマインダーも必要です。

叱る時いつも顔を見られている感じもないので、声のトーンで理解しているっぽいです。表情に敏感な子もいると思うので、赤ちゃんの反応を見ながらどういう叱り方だと理解してくれるか、いろいろやってみるといいと思います。

赤ちゃんのしつけで注意すること

① あまり大げさに叱ると逆効果

大きな声でやめさせようとすると、子供がますますおもしろがって何度も何度も同じイタズラを繰り返すことってありませんか?

大げさに叱ることの逆効果は科学的に証明されています。

イタズラをしている時に、大きな刺激=つまりママの大きな声や反応がくると、脳内でドーパミンというものが出ます。ドーパミンというのは、例えば達成感を感じる時に出ている快感物質のひとつです。困ったことに、大きな声で褒めても大きな声で叱っても同じようにドーパミンが出てしまうのです。脳は基本的にドーパミンを求めるため、また『叱られるために』イタズラをするようになってしまいます。まあ簡単に言うと脳は刺激を求めてしまうようにできているのです。

なので、叱る時は赤ちゃんの脳であまりドーパミンを出さないようにフラットな表情で、毅然とした静かな声で短くピシャッと叱るのが良いと言われています。実際子供に試してみると、そのように対応したほうが早くイタズラをやめる確率が高いです。

 

② 何を叱っているか理解させる

ある時末っ子ちゃんがペンを持って私をブサブサ刺したので、「ノー。」と叱りました。

すると彼女は今度は顔の前で今にもペンを刺しそうに構えました。その時点で私はもう一度「ノー。」と言いました。

すると末っ子ちゃん、またもや顔の前でペンを構えてニヤッとして私の反応を見ます。ちょっと可愛かったので私は笑いをこらえながらもう一度無表情で「ノー。」と言いました。

すると彼女、クスッとわらってもう一度構えました。どうやら彼女、ペンを構えただけで叱られるかどうかチェックしていたのです!!!

それに気づいて私は「刺さなければいいのよ」と言いました。それからは刺した時だけ叱るようにしました。それ以来人を刺しもしないし、構えもしなくなりました(笑)

言葉がどこまで通じているかわからないので赤ちゃんの叱る時は本当に理解されているか気をつけなくてはいけませんね。

 

③ 不公平なしつけは難しい

赤ちゃんは不公平も理解できます。上の子供たちが楽しそうにハサミを使って遊んでいるのに、自分だけハサミを持つと取り上げられるのでものすごく怒ります。

赤ちゃんは自分の立場というものを理解できません。

周りの人がやっていることを年齢が小さいからと自分だけ禁止される理由は理解できないのです。上の子たちがこれを理解できたのは3歳近かったと思います。

 

と、ここまで書いて、赤ちゃんだけでなく幼児のしつけも同じだな、と思いました。しつけって本当に奥が深いです。いやいや、子育てって本当に奥が深いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

↓参考書籍 叱り方とドーパミンについて詳しく解説があります。この方の本は睡眠の本も多く目からウロコな情報が満載です!

脳に任せるかしこい子育て

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