ブログタイトル

離乳食はどの本に従えばいいのか?これだけ守っていれば大丈夫なルール

 こんにちは。アメリカはサマータイムが終わり、子供たちはプチ時差ぼけの始まりです。

さて、離乳食っていろんな細かいルールがあって、頭がこんがらかりませんか?本もたくさんあって、どれに従えばいいかわからない!一体どれが正解なの?という疑問を小児科医の視点で考えます。

離乳食のルールはあってないようなもの

人類の歴史を考えると、離乳食のやり方というものは時代によって、文化によって、国によって、住環境によって全く異なってきます。たとえば戦後は粉ミルクがもてはやされ離乳食も3ヶ月で始める時代もありました。世界の国々を見れば、2歳になっても母乳ばかりあげている地域もあります。

医学的に、離乳食はいつ何を食べさせるのが正解なのか、長らく研究がなされてきました。近年は食物アレルギーを防ぐには離乳食を早く始めた方がいい、という見解が主流になりつつありますが、それはあくまで「食物アレルギーを防ぐため」のガイドライン。例えば肥満を防ぐためには離乳食を早くからあげ過ぎるのはよくありません。口腔内の発達を考えると遅過ぎるのもよくないとされています。硬いものをあげないとアゴが発達せず歯並びが悪くなりますし、歯がないうちから硬いものをあげ過ぎると丸呑みを習慣とする原因となってしまうかもしれません。

いろいろな文献を読んでいますが、私の結論はコチラ:

離乳食のルールはあってないようなもの。難しく考えなくてオッケー!

基本のルールを守ってさえいれば、自由に食べさせてヨシ!

基本ルール① 赤ちゃんが準備ができた時に始める

生後6ヶ月頃までにはほとんどの赤ちゃんが離乳食を食べる準備ができています。

準備ができている目安は:

ほぼ一人で座っていられる

頭を上げていられる

ご飯に興味がある

スプーンから離乳食が食べられる

首が座っていなかったり、食べながらぐにゃんと横に倒れてしまうようでは食べ物が喉に詰まってしまったり気管に入ってしまうおそれがあるからですね。また、ご飯に興味がなく、お腹もすいていないのに離乳食を無理強いすると、肥満のおそれがあります。スプーンを口に入れた時、舌でスプーンを押し出してしまって全然ごはんが中に入らない場合はまだ早いです。

基本ルール② 授乳はし続ける

赤ちゃんの主な栄養供給源は最低1歳まではミルクです。

離乳食の食べが悪かったり食べムラがあっても、体重が増えていれば心配ご無用!ミルクを減らす必要はありません。

基本ルール③ あげないもの

絶対にあげないもの

ハチミツ(1歳まではNG)

誤嚥の恐れがあるもの(硬くて小さいもの)

生もの(いつから始めるかはお国柄が出ますが、最低2歳くらいまではNG)

あげないほうがいいもの

ジュース(便秘などで勧められた場合を除く):肥満防止

加糖分が多いもの:肥満防止

塩分が高いもの:腎臓の発達が未熟なため塩分を排泄できない

日本の離乳食文化のナゾ

日本を出てアメリカで教育を受けると、日本の離乳食文化で謎の部分が多く見つかります。客観的に見て判断してみてください。

 

10倍がゆになぜこだわる?

10倍がゆはほぼ水。そもそも米は栄養価が低い上に薄めすぎです。少し試してうまくスプーンから食べられるようならすぐに水分を減らすべきです。10倍がゆでは体重は増える見込みはありません。アメリカでは鉄分が添加されたライスシリアルというものがあります。水やお湯に溶ける粉末状で食べやすいし栄養価も高いし何よりカンタンなのでおすすめです。

 

mamamd.hatenablog.com

麦茶ばかりなぜ飲ませる?

麦茶のミネラルは取れるのかもしれませんが、赤ちゃんが1歳まで、基本の飲み物はミルクです。水も果汁も麦茶も必要ありません。ミルク以外のものを飲み過ぎると体重は増えません。体重の増加が順調でしたら1日120mlまであげても大丈夫とされています。

 

タンパク質をなぜ食べさせない?

アメリカでは初期の頃から肉などを始めるよう医学的に勧められています。鉄分の摂取とタンパク質の摂取のためです。日本女性は鉄分不足が現代病な上に赤ちゃんにもあまり食べさせないので赤ちゃんの脳の発達が心配です。せめて豆腐やきな粉でもいいから早めに開始してください!

 

そんなに手をかける必要ある?

先ほど書いたように、主な栄養源はミルクです。離乳食を何時間もかかって作る意味はありません。SNSで立派な離乳食をあげている人は素晴らしいと思います。でもそれは彼らの仕事/趣味です。マネする必要は一切ありません。世の中には便利グッズであふれていますし、栄養価の高い市販品もたくさんあります。手作りだとどうしても薄まりがちで、カロリーが低い離乳食になってしまいます。時間と労力を離乳食にかけることが果たして本当にママと子供の利益になっているのか今一度考えてみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

mamamd.hatenablog.com

 

mamamd.hatenablog.com

 

 

mamamd.hatenablog.com

このブログもおかげさまで6ヶ月続けることができました。主にグーグルやヤフー検索からいらしてくださるようですが、はてなブログ読者様も少しずつ増え感謝しています。今まで毎日1000〜2000字の記事を書くことを目標にしていましたが、目標達成のために書きやすいトピックばかりを書いてきたことも否めません。これからは書きたいけど書けなかったトピックを頑張って言語化したり、さらに深く勉強したりして記事にしたいと思っています。頻度も変わるかもしれません。文字数も長くなったり短くなったりするかもしれません。最終的には子育てのお悩みのエンサイクロペディアみたいにしたいと思っています!どうぞよろしくお願いいたします。

   I get commissions for purchases made through links in this post.