子供がコロナごっこをして遊ぶのを見て複雑な気分。止めるべきか?
3月ごろから時々繰り広げられる、コロナごっこ…
それは突然やってきた。
ある日、子供達が楽しそうに二階の書斎にブランケットを持ち込んで寝ている。
「ドクター、咳があるんです!コンコンッ」
…聞くとコロナウイルスにかかったから病院で診察してもらっているんだと。
息子と娘が代わる代わるドクターに行ってはコンコンとしながら布団に入って入院?している姿は正直あまり見ていて楽しいものではない。
また別の日、「お母さん、ショーやるから来て!」息子と娘が意気揚々と呼びに来た。
ショーごっこはいつものことなので階段に座って観覧していると、
「Good germs! Bad germs! Germs are everywhere~~!! And they fight once a week~~~!!!」(良い菌と悪い菌がいる。菌はそこら中にいる。そしてやつらは週に一回戦う)
と歌いながら変なダンス。その後スリーピングバッグをかぶってバイ菌から身を守っているらしい。
…まああんまり間違っちゃいないしほほえましいけど、やっぱりコロナの影響かと一抹の不安。
ある日娘がいそいそと洗面所に行っては帰って来て、また行っては帰って来てを繰り返している。
見ると手にはビチョビチョのレゴ。
何をしているのか聞くと、
「今風邪がはやってるからウイルスがついてるかなーと思って洗ったのー」
… きゃぁぁぁぁ😱
↑板についてきたマスクごっこ
うちはテレビも見ないし、子供たちへの心理的影響を考えてコロナウイルスの話題は極力しないようにしているし、消毒も今まで以上にはしていないのに…
学校が閉まっている理由とか、お出かけできないこととか、そういう時だけ「風邪が流行っているからうつらないように」と説明している。
それでも、子供たちは親のしぐさからか、大人の会話からか、すっかり変わってしまったスケジュールからかは知らないがコロナウイルスの影響を受けているのは間違いない。
なぜ子供はコロナごっこをするのだろうか?
コロナごっこは見ていて気持ちのいいものではない。
無垢な子供の遊びまでもコロナウイルスに感染してしまったかのように見えて、なんだか子供達を守りきれなかった不甲斐ない思いまで感じてしまう。
でも、コロナごっこというのはいたって正常で、健全な行いである。
Imaginative play(ごっこ遊び)はコーピングスキル(対処能力)のうちの一つである。車の事故を目撃してしまった幼児がレゴの車でその場を再現したり、戦争で父親を失った子供がハッピーエンドで父親が帰ってくる内容の小説を書いたり、悲劇的なニュースをブラックジョークたっぷりに伝えたりするのは子供のよくある行動である。
How Children Cope With Ongoing Threat and Trauma
人生で数々起こるトラブルに、お酒や薬に頼らずに乗り越えることができたら、どんなにいいだろうか。ストレスにうまく対応するスキル、それがコーピングスキル。子供たちは様々な経験を通して少しずつコーピングスキルを学んでいる。
コロナごっこは子供がストレスに健全に対応しようとしている証拠と言っても良い。
コロナごっこは止めるべきか?
親が精神的に耐えられるのであれば、コロナごっこをしている子供を叱ることはないし、止めることもない。
おままごとに参加して一緒にどうすればいいか考えてもいいし、
マスク作りの工作の材料を提供してもいいし、
ブラックユーモアに笑ってあげてもいい。
遊びこそ子供の、コロナの乗り越え方なのかもしれない。