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母乳育児:ママにとってのメリット

 こんにちは!ダンナが「もう冬は飽きたな〜」とつぶやいていました。残念っ、まだ12月だよっ!

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さて、母乳育児真っ最中の小児科医ママです。母乳は赤ちゃんにいいって話はよく言われますが、母乳育児にはトラブルもつきもの。粉ミルクにしたいなーなんて頭をよぎることもあります。母乳育児はママにとってのメリットはあるのでしょうか?科学的に、そして個人的な経験からメリットをまとめてみました。

授乳のメリット①:ズボラには最高

いや別に、ズボラじゃなくても母乳育児してくださいね。

でも、ズボラさんに朗報!母乳育児はズボラさんにぴったりなんです!!

 

おなかがすいてグズグズしている赤ちゃんを想像してください。母乳育児をしていると自宅での授乳までの流れはこんな感じです。

わーんわーん →「おなかすいたのー?」→ おっぱいポロン → ゴクゴクゴク

その間わずか2秒です!

ところが粉ミルクを使っているとこんな感じかもしれません。

わーんわーん →「おなかすいたのー?ちょっと待ってね」→ 手をよく洗う → 哺乳瓶を取り出す → 粉ミルクをスプーンで測る → お湯をわかす → お湯をさます → 哺乳瓶に規定の量までお湯を注ぐ → 哺乳瓶をシェイクしてよく混ぜる → 人肌までさめたかチェックする → 哺乳瓶を赤ちゃんに飲ませる

↓ミルクの作り方

わかりやすい粉ミルクの作り方| 学ぶ| 粉ミルクについて|ほほえみクラブ 育児応援サイト

この間赤ちゃんがずっと泣いているので抱っこしながらかもしれませんし、「ごめんね、ちょっと待っててね」と泣き声を聞きながら急いで作業することになります。ギャン泣きしているのに、まだミルクが熱い… 熱いまま、または冷たいままあげられたらどんなにいいか…と思うこともあります。そして飲み終わった後も、まだお腹が空いていたらまた同じ工程をやり直したり、飲み残したらそれを冷蔵庫に入れておいてまだ後で温めたり、乳首と哺乳瓶を洗ったり消毒したりする作業が待っています。

もちろんいろいろな工夫をすればこの工程は随分短くなります。液体フォーミュラを使えば混ぜる手間は省けます。電気ポットを使ってお湯を沸かす手間を省いたり、食器洗浄機で哺乳瓶を洗うことも可能な場合があります。でも、おっぱいの手軽さには勝てません…

更に、夜間の授乳も楽勝です。生後数ヶ月もすれば赤ちゃんもおっぱいを飲むプロになります。夜中の授乳は、真っ暗闇の中でもおっぱいを顔のあたりに差し出せば勝手に飲んでくれます。赤ちゃんが泣いたらすぐにおっぱいを出して暗い中授乳できるので、赤ちゃんもお母さんもその後の入眠がスムーズです。

授乳のメリット②:ごはんが美味しいのに痩せる

出産したぞ!と大仕事を終えて誰でも落胆するのが、

赤ちゃん出たのにお腹がひっこまない問題…。

大きくなった子宮が産後6週間くらいかけて前の大きさにしぼんで行くことや、体重は生後6ヶ月くらい戻らなくても普通なことは意外と知られていません。

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母乳育児の魅力はなんと言っても✨食べても食べても痩せる✨ことでしょう。授乳中は思春期の男子生徒並みにお腹が空きます(イメージは練習後の野球少年)。ごはんはすっごく美味しいです。そして一度軌道に乗ればなんの努力もしなくても痩せていきます。

↓母乳育児の方が産後の体重が戻りやすい

Breastfeeding and Weight Loss: Know the Facts

そろそろウチも断乳の時期を考えていますが、ごはんの美味しさを考えるとしぶってしまいます…

授乳のメリット③:乳がんが減るかもしれない

医学部では母乳の項目で一番最初に習いました。母乳=乳がん罹患率が減ります

ある研究では、30か国で5万人の乳がん患者を調べたところ、母乳育児を1年間するごとに乳がん罹患率が4.3%減少したとあります。また、子供を出産して母乳育児をするごとに罹患率は7%減少していました。また、32の研究のメタアナリシス(結果を統合したもの)によると、母乳育児をした人は乳がん罹患率が14%減少していました。

↓参考論文

Breastfeeding and Breast Cancer Risk Reduction: Implications for Black Mothers

授乳のメリット④:お金がかからない

粉ミルクの費用はどのくらいかご存知ですか。ミルクの種類にもよりますが、一年で10万円近くになります。プラスで哺乳瓶代や、お湯を沸かす電気代などもかさみます。

↓参考サイト

https://ikuji.direzione-nv.com/qa-breast-trouble/1.html

https://grapee.jp/794868

母乳をあげているとおなかがすくので食費は多少増えるかもしれませんので、あしからず。

授乳のメリット⑤:赤ちゃんがかわいい

授乳しているとなんとも言えぬ幸せな気もちになります。コクコクおっぱいを飲む赤ちゃんの頭をなでたり抱きしめたり。赤ちゃんが愛おしくてたまりません。そして、おっぱいをくわえてまんまるの上目づかいでこっちを見る顔がかわいすぎるんでーす!!!門外不出のおっぱいくわえショットが何枚も…

おそらくですが、授乳するとオキシトシンが出るからかな?と思っています。

オキシトシンとは、愛着形成に欠かせないホルモンです。出産後や、授乳時、スキンシップをとったときに出やすいホルモンです。もちろん粉ミルクで育てていても赤ちゃんとスキンシップをしたり時間を過ごせばオキシトシンが出て愛着形成がなされます。

私は個人的には授乳中/授乳後で子供に対する思いが微妙に変わった気がするんです。強いて言えば、『授乳中には自分の一部』、『断乳後には一人の人』として子供を見ています。あんなに「世界一かわいい!」なんて思っていた長男も長女も、赤ちゃんの頃の写真を見るとあの時ほどかわいいと思いません。今は末っ子に授乳しているので彼女と愛着形成しているからでしょうね。今は「恋は盲目」って感じに末っ子にメロメロです。

 

 

いかがでしたでしょうか。母乳育児はトラブルばかり注目されますが、本当に理にかなった育児法だと思います。哺乳類に生まれた醍醐味を楽しんでみてください!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

末っ子の母乳育児も終わりにさしかかっていますので、忘れないうちにおっぱい関連の記事を量産する予定です!

 

 

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